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※当該解説をより詳細に知りたい方はアセスメントモデルを参照ください
MLE.1で求められることとは?
MLE.1(機械学習要求分析)の目的は、機械学習に関連するソフトウェア要件事項を、ML要求事項(機械学習に関する要求事項)の集合へと詳細化することです。
MLEプロセス群はSWEプロセス群と並行して扱われるプラグイン的な位置づけであり、ソフトウェアアーキテクチャの中で「機械学習によって実現すべきソフトウェアエレメント」が識別された部分に対して、MLE.1以降のプロセスが適用されます。それ以外のソフトウェアエレメントには、引き続きSWE.3・SWE.4が適用されます。
MLE.1で得られる成果
- ソフトウェア要件事項およびソフトウェアアーキテクチャのコンポーネントに基づき、MLデータ要求事項を含むML要求事項が識別・仕様化されている
- ML要求事項が構造化・優先順位付けされている
- ML要求事項が正確性および検証可能性の観点で分析されている
- ML要求事項がML運用環境に及ぼす影響が分析されている
- ML要求事項とソフトウェア要件事項との間、およびML要求事項とソフトウェアアーキテクチャとの間で、一貫性および双方向のトレーサビリティが確立されている
- ML要求事項が合意され、全ての関係者に伝達されている
MLE.1の基本プラクティス(Basic Practice)
基本プラクティスに関する詳細な記述はプロセスアセスメントモデルを参照ください。
MLE.1 機械学習要求分析 には合計6つの基本プラクティス(BP1~BP6)が存在します。
MLE.1(機械学習要求分析)の目的は、機械学習に関連するソフトウェア要件事項を、ML要求事項(機械学習に関する要求事項)の集合へと詳細化することです。
なお、MLEプロセス群はSWEプロセス群と並行して扱われるプラグイン的な位置づけであり、ソフトウェアアーキテクチャの中で「機械学習によって実現すべきソフトウェアエレメント」が識別された部分に対して、MLE.1以降のプロセスが適用されます。それ以外の(従来型の)ソフトウェアエレメントには、引き続きSWE.3・SWE.4が適用されます。
MLE.1.BP1
P1では、ML要求事項の仕様化が求められています。
ソフトウェア要件事項およびソフトウェアアーキテクチャをインプットとして、機械学習に関する機能要件・非機能要件を識別し仕様化するとともに、データの特性(性別、天候条件、ODD(運行設計領域)内の路面状況など)とその期待される分布を定めた「MLデータ要求事項」も併せて仕様化する必要があります。
非機能要件には、ODDに関連する特性や、ロバストネス・性能・信頼性のレベルといったKPIが含まれることがあります。ここで定義したMLデータ要求事項は、SUP.11(機械学習データマネジメント)だけでなく、他のMLEプロセス(MLE.2〜MLE.4)へのインプットにもなります。なお、機械学習のみを開発するプロジェクトの場合は、ステークホルダー要求事項がソフトウェア要件事項の役割を果たします。
MLE.1.BP2
BP2では、ML要求事項の構造化が求められています。
BP1で識別したML要求事項を、機能ごとのグルーピングや派生仕様の識別といった観点で構造化し、優先順位付けを行う必要があります。
優先順位付けは、プロジェクトやステークホルダーのニーズに応じて、リリーススコープの定義などを通じて行われます(SPL.2.BP1を参照)。
MLE.1.BP3
BP3では、ML要求事項の分析が求められています。
仕様化されたML要求事項について、要求事項間の相互依存関係も含めて分析し、正確性・技術的実現可能性・機械学習モデルテストの実施可能性を確認するとともに、プロジェクトマネジメントにおける見積り作業を支援する必要があります。
プロジェクトの実現可能性評価はMAN.3.BP3、プロジェクト見積りはMAN.3.BP5と関連します。ML特有の観点として「そのモデルが本当にテスト(MLE.4)で検証可能な要求になっているか」まで踏み込んで分析する点が特徴です。
MLE.1.BP4
BP4では、ML運用環境への影響分析が求められています。
ML要求事項が、ソフトウェアコンポーネントのインタフェースや「ML運用環境」に対してどのような影響を及ぼすかを分析する必要があります。
ここで言う「ML運用環境」とは、学習済みモデルおよびデプロイ済みモデルの実行にあたって双方が必要とするインフラおよび情報一式のことを指します。学習時と実運用時とで前提となる環境が異なり得る点を踏まえ、その影響を見通しておく必要があります。
MLE.1.BP5
BP5では、一貫性の確保および双方向トレーサビリティの確立が求められています。
ML要求事項とソフトウェア要件事項との間、およびML要求事項とソフトウェアアーキテクチャとの間で、一貫性を確保するとともに双方向のトレーサビリティを確立する必要があります。
双方向トレーサビリティは、一貫性の担保に加え、変更依頼の影響分析や検証カバレッジの証明を支えます。ただし、トレースリンクの存在自体は内容としての整合性を保証しない点に注意が必要です。なお、重複したトレーサビリティは意図されておらず、いずれか一方の経路が確立されていれば十分とされています。
MLE.1.BP6
BP6では、合意されたML要求事項および運用環境への影響の伝達が求められています。
合意済みのML要求事項と、BP4で分析したML運用環境への影響分析の結果を、影響を受ける全ての関係者に伝達する必要があります。
要求事項そのものだけでなく、運用環境側にもたらす影響までをセットで共有することで、モデル開発・テスト・データ管理(SUP.11)に関わる関係者が同じ前提のもとで作業を進められるようになります。



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