【社内公募の失敗事例】面接では上手くいったのに|逃げなの?気まずい?メリットやデメリットを徹底解説

今の職場が嫌すぎてたまらない…。社内公募の案内がメールで回ってきたけど、凄く魅力的に思える。応募してみようかな…。

今回はこんな悩みに向き合っていきます。

私もJTC時代に上司との馬が合わなさすぎて、新設された事業部の社内公募に挑戦し、工場勤務から本社勤務へとなりました。ただ、実際にやってみて良い部分も悪い部分も…。

この記事を読むメリット

・社内公募の危険性がわかります
・社内公募のメリットとデメリットがわかります
・実際の経験に基づく話を読めます

目次

社内公募制度とは?

社内公募制度とは、人材を必要とする部門が、社内の従業員に向けて人員募集をかけ、従業員の意思によって異動を行なう制度です。転職などのような外部から人を採用するのではなく、社内の従業員を採用する制度のため、採用や教育コストを抑える効果が見込めます。
社内公募と似ている言葉に「異動」がありますが、社内公募は本人の意思によって行われるのに対し、異動は本人の意思は介入しない異動です。新しい部門が出来た、人手が少ない部門に求人が出た等を見た従業員が自ら手を挙げて行われるのが社内公募になり、対して、本社ビルに転勤、不祥事により懲戒処分などで行われるものは「異動」と呼びます。
また「FA制度」という言葉もありますが、FA制度は異動をしたい社員が自分のスキルや能力を持って、他部署に異動を打診することですが、社内公募は人手を欲している部署が求人を出すことであり、起点が大きくことなります。

社内公募制度の動向

社内公募制度を導入している企業は年々増えてきているようです。社内公募制度は、人手が足らない部門と、その部署で働く意欲がある人材を結びつけることが可能であり、従業員のモチベーションと適材適所を促進する制度として注目を集めています。

特に近年は、長きにわたって確立された「終身雇用」という意識も薄れてきて、従業員各々が自分のキャリアに向き合い自律したステップを歩むことを望んでいる傾向にあります。

このような時代背景からも、社内公募制度に力を入れる企業が増えてきているのが実態です。社員のモチベーションも保ちつつ、人手が足らない部署も助かり、採用コストを抑えられる企業としても、ありがたい制度になります。

一般的な社内公募制度の選考フロー

一般的な社内公募の選考フローは以下の通りです。受入部門が公募要項(求人)を作成し、それに興味を持った従業員が応募して、書類選考・面接を経て合否通知が来ます。

私が社内公募で異動した時にも、書類選考や面接はありましたが、日常的に職務経歴書や履歴書を更新していたので、書類選考はスムーズに突破することができました。特に転職をする気が無くても、大型連休などで定期的に書類は更新しておくことをオススメします。

社内公募制度のメリットとデメリット

社内公募制度のメリット

社内公募制度を促進することで、様々な恩恵を受けることができます。

1. 他の仕事をしたい(部署にいきたい)と思っている従業員のモチベーションを保つことができ、企業への人材の定着に繋がる。
2. 社内公募制度を整えることで、従業員が適した仕事を行えるようになり、仕事に対して意欲的になる。また、ストレスレスな環境作りに寄与できる。
3. 社外から人材を採用する必要がなくなるので、採用コストや教育コストが大きく抑えることができる。

他の仕事をしたい(部署にいきたい)と思っている従業員のモチベーションを保つことができ、企業への人材の定着に繋がる。

社内公募制度を整えることで、従業員がやりたい仕事をできるように手助けすることができます。結果的に、従業員が持つ仕事へのモチベーション向上を図ることができ、生産性の向上や高い成果を残すことが期待できるだけではなく、退職を阻止する効果も狙えます。

社内公募制度を整えることで、従業員が適した仕事を行えるようになり、仕事に対して意欲的になる。また、ストレスレスな環境作りに寄与できる。

社員が持つスキルや能力を活かすことができるので、適材適所に貢献することができます。仕事に対して意欲的になりますし、例えば、「本当は、〇〇の仕事をしたかった。今の仕事は全然手に付かない。」といったモチベーション低下からくるストレスを無くすこともできます。

社外から人材を採用する必要がなくなるので、採用コストや教育コストが大きく抑えることができる。

外部から人を採用するには、たくさんのコストがかかってしまいます。例えば、求人の広告を出す必要であったり、転職エージェントに支払う手数料などが挙げられます。しかし、社内の従業員を活用した社内公募制度であれば、これらの採用コストは、ほぼゼロになりますので、大きく費用を抑えることができます。

また、同じ会社で働いている人材であるので、教育コストがかかりにくいメリットもあり、即戦力として活躍してくれる可能性も見込めます。

社内公募制度のデメリット

社内公募制度はメリットだけではなく、デメリットも存在します。

1. 所属部署の人との人間関係が悪化してしまう可能性がある。
2. 優秀な人材を手放さなくてはいけなくなる可能性がある。
3. 評価が下がる危険性がある。

所属部署の人との人間関係が悪化してしまう可能性がある。

私も実際に社内公募で異動して身なので、このデメリットは強く感じましたが、特に管理職との関係は悪化してしまうかと思います。もちろん、何かと理由があり円満に異動する方もいらっしゃいますので、一概に関係が悪化するとは言い切れませんが、私の場合は、上司との馬が合わなくて異動したので、良くは思われませんでした。

あまり良くない理由で異動するのであれば、もう二度と会わないような遠い部署の社内公募に応募することをオススメします。

優秀な人材を手放さなくてはいけなくなる可能性がある。

社内公募制度を充実させれば、それ相応のメリットもありますが、その分「異動する人が増える」という意味でもあります。即ち、部署によっては優秀な人材を手放さなくてはいけないことにもなってしまいます。

部署で活躍をしていた優秀な人材が異動をしてしまうのは、部署にとっては大きな打撃です。

評価が下がる危険性がある。

異動のタイミングによっては、夏・冬ボーナスの評価が下がる危険性があります。私も実際に、ちゃんと仕事をしていて成果も残していましたがC評価になってしまいました。会社によっては、その評価が今後の評価にも影響をしてしまうこともあるので、1つの評価が大きなマイナスになってしまいかねません。

確かに送り出す部署からすると、いなくなる人材に良い評価を付けるより、残る人材に良い評価を付けるのが妥当です。社内公募は、評価が下がる危険性もあるので、気を付けてください。

社内公募を上手く進めるためには

一般的に考えられる社内公募のメリット・デメリットをお伝えしましたが、私の経験から「社内公募を上手く進めるため」に出来ることを書いていきたいと思います。

異動(転職)の活動は隠密に

転職もですが、異動を考えている時は、必ず一人で考えることをオススメします。同じ部署の人に相談なんかしてはいけません。私も経験があるのですが、転職を考えている(転職活動をしている)ことを同じ部署の係長に相談をしていたら、上司まで筒抜けだったなんてありました。

異動を考え始めたら、同じ部署の人であっても信用してはいけません。彼らもまた、異動している人を敵視してくる方もいらっしゃいます。

一人で隠密に進める方が良いと、私は思います。

エントリーしたら戻れないこともあるリスクを考慮しておく

私のケースは少し特殊で、社内公募ではあったものの新設される事業本部への異動だったので、具体的な部署などは公開されていませんでした。そのため、面接で出てくる部門も知らされず面接をしたいたような感じです。

いざ面接で出てきたのが私の希望する職種とは異なったので、当日の面接でお断りしたのですが、今までの実績が認められ、異動が決まりました。面接までいったら、戻れないリスクもありますので注意してください。もし希望しない環境であったら、ハッキリと面接の際に申し上げることが大切です。

異動元の方と二度と会わない遠い部門に異動する

円満異動であれば、大きく気にする必要はないかもしれませんが、それでも異動となると部署の中では嫌な思いをする方もいらっしゃるかと思います。もし、皆の理解を得れる異動ではないのであれば、身近な部門への異動ではなく、もう二度と会わないくらい離れている部門に異動することをオススメします。

私の周りの方ですが、異動後に悪質な嫌がらせを受けて、結局、それが嫌で元の部門に戻ってきた方もいらっしゃいました。

結局、逃げの社内公募はありなのか?

ここでは私の実体験を書いていきたいと思います。私がJTCで悩み、転職まで至った記録は以下を読んでみてください。

とにかく、私の元上司は工場中から評判の悪い方で、かなり変わっている方でした。何も成長できない無意味な時間を過ごしていた私は、そこから逃げ出したく、新設された事業本部への異動を希望します。いわば “逃げの社内公募” です。

逃げの社内公募とは?

私は上司との人間関係が最悪で逃げましたが、色々と人の話を聞いていると、様々な理由からくる「逃げの社内公募」が存在するようです。

・人間関係に悩んで行う「逃げの社内公募」
・転勤を避けたくて行う「逃げの社内公募」
・都会勤務に憧れて行う「逃げの社内公募」
・仕事内容が自分にあっていなくて行う「逃げの社内公募」
・労働時間(残業時間)に耐えられず行う「逃げの社内公募」
・出世ができないことに嫌気がさして行う「逃げの社内公募」
どれも日常的にストレスがかかるものばかりですし、人生の大半を占める仕事で嫌な思いをしながら働きたくないですよね。「逃げ」なんて言葉が使われますが、逃げても成長ができれば良いです。逃げてもより良い環境になれば良いです。

人生、一度きりです。時間の大半を仕事が占めるのに、嫌な環境で働く方が馬鹿馬鹿しいと私は思います。逃げの転職、私は「全然あり!」だと思いますよ。

逃げの社内公募をしても良い理由

私は、逃げの社内公募は「全然あり派」ですが、そう考える理由を書いていきたいと思います。

そもそも別に逃げじゃない

貴方の人生、貴方のものです。人から「逃げ」だの、「負け」だの決められる必要はないです。『逃げの社内公募』と言われようが、貴方の素晴らしい挑戦であることを忘れてはいけません。そもそも、逃げているのではないです。新しい挑戦に取り組もうとしているのです。

逃げだの言っている人は、無視しましょう。そんな人間、貴方の人生に関わる人間ではないです。外野の小言は無視して、自分の人生を進めることに集中しましょう。

自分が壊れる前に逃げ出すべき

過度なストレスによって、自分が壊れてしまったら元も子もないです。メンタル疾患を持ってしまったら、そこから復活するには沢山の時間と労力が必要です。それまで、貴方のご家族や大切な人に心配をかけてしまいますし、キャリアの成長も止まってしまいます。

まずは自分の体や心を一番大切にしないと、いけません。体や心の健康を得るためであれば、それが逃げだろうが挑戦だろうが、手段は問わないと、私は思います。

転職に比べるとローリスク

嫌なことがあって転職を考える人も少なくないですが、転職に比べると社内公募で異動するのはローリスクです。もちろん、年収は上がることはないです(むしろ、低評価を付けられる可能性はある)が、社内の基本的なやり方は、既に理解しているので、転職ほど環境が変わることはないです。

もちろん、ツールや部門の文化は変わると思いますが、それでも会社や業界が変わるわけではないので、ローリスクを求める方には、転職より社内公募の方が良いと言えるでしょう。

今までの評価が引き継げる

転職のメリットでもデメリットでもあるのが、『評価がリセットされる』ことです。例え、評価が良かろうと悪かろうと、他社に行くと評価をリセットして新たに評価を得ていく必要がありますが、社内公募だと今までの評価を引き継ぐことができます。

さいごに

社内公募で異動することは、今の会社に所属することを維持しながら、環境を大きく変えることが出来るオススメの方法です。待遇や福利厚生が良くなることはありませんが、仕事内容を変えることができるので、新しい環境でチャレンジしたい人にはオススメでしょう。
もし待遇を大きく上げたい、市場価値を大きく上げたいという方は、転職も視野に入れながら、社内公募の求人を探してみることが一番、効率的にキャリアを成長できるかと思います。
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この記事を書いた人

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外資系Tier1メーカーで品質保証をしています。ADAS部品の開発が本業です。

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