【IATF16949徹底解説】8.5.4.1 保存-補足｜要求事項の解説と解釈

この『保存』をする際に考慮しなくてはならないポイントが要求事項に追加されました。

例えば、どの在庫が何の製品で、どういった状態であるのか識別をしなければなりません。部品名などで管理できるように識別しなくてはなりませんし、中には修理待ちやサプライヤへの返却待ち（不良品）で工程内に滞留しているものも、あるかと思います。識別を徹底することで、良品への混入を防ぎます。

その他にも、取扱いや、在庫への汚染防止等を考慮して『保存』に取り組みます。

即ち、購買品在庫、仕掛り在庫、完成在庫の全ての状態の在庫品について、保存（管理）を徹底しなくてはなりません。

例えば、半導体部品は湿気により劣化してしまうため、温湿度管理の定点管理を行うなどして、適切な保存（保管）ができるような環境を整える必要があります。

その他にも、棚卸し等を通し、適切な保存（保管）ができているのか、在庫の状態うぃ監視することで、部品の劣化を検出するよう取り組みます。

このFIFOを行うことで、在庫の回転効率が最適化し、長期保管による劣化も防ぐことができます。

FIFOを行うために、運送スケジュール、入出庫数管理、生産ロット、倉庫内の棚位置や表示等の仕組みが必要となるので、組織はFIFOが運用できる状態を整える必要があります。